読み取れても、基幹には入らない理由
注文書の写真やPDFから、品名・数量・納期を表にするところまでは、カミデジ のような読み取りサービスで足ります。読み取りそのものの説明は、そちらに任せます。ここで取り上げるのは、読み取った表を基幹システムに入れようとしたときに起きる、次のような食い違いです。
- 注文書の会社名は「ABC商事(株)」だが、基幹には「ABC商事株式会社」で登録されていて、コードで入れる必要がある
- 客先の品番と、自社の品番が違う。客先の呼び名を自社の品番に直す対応表が、担当者の頭やExcelの中にある
- 納期が「11/15」「来週末」「至急」のように、形がばらばらで、基幹は日付しか受け付けない
- 数量の単位が、注文書では「箱」、基幹では「個」になっている
- 取込ファイルの列の順番や文字コードが決まっていて、1つずれると取り込みが止まる
読み取りが正しくても、この変換のところで人が手で直していることが、手間の中心になっているケースが多いです。
画面にすると、何が良くなるか
読み取った結果をそのまま取込ファイルにせず、間に確認の画面をはさみます。画面の左に注文書の画像、右に基幹へ入れる形の一覧を並べ、変換できなかった行だけが色で目立つようにします。
- 注文書を入れると、読み取った内容が一覧になる
- 得意先名・客先品番を、対応表にもとづいて自社のコード・品番に置き換える
- 置き換えられなかった行(初めての客先、新しい品番)に印が付く
- 人が画面上で選び直す。直した内容は対応表に足せるので、次回からは自動で置き換わる
- 全部が埋まったら、基幹の取込ファイルの形で書き出す
直すのは、印の付いた行だけです。全部を見直すより、確認の時間は短くなります。そして対応表が育つほど、印の付く行が減っていきます。ただし、減る量は取引先の入れ替わりや品番の多さで変わるため、何割減るとはお約束できません。
作るために必要な情報
画面そのものは小さなものです。作る前にそろえたいのは、変換のもとになる情報です。
| 必要なもの | 例 | ないとどうなるか |
|---|---|---|
| 基幹の取込ファイルの仕様 | 列の並び、文字コード、日付の書き方、必須の項目 | 取り込みが止まる。仕様書がなければ、取り込めた実際のファイルを1つ見せていただく |
| 得意先の一覧 | 得意先コード、正式な会社名、よくある表記ゆれ | 会社名の置き換えができず、全件が要確認になる |
| 品番の対応表 | 客先の品番と、自社の品番、単位の換算 | 品番の置き換えができない(空の状態から育てることもできる) |
| 実際の注文書 | FAXの画像を、客先の種類ごとに数枚 | 読み取りの様子が分からず、画面の作りを決められない |
対応表がまだ整理されていないときは、空のまま始めて、使いながら足していく進め方ができます。最初の数週間は印の付く行が多くなりますが、それは対応表を作っている期間と考えてください。
できること・難しいこと
ここは正直にお伝えします。ツクデジが作るのは、取込ファイルを書き出すところまでです。基幹システムの中のデータを、こちらから直接書き換える機能は作りません。書き出したファイルを基幹の取込機能で取り込むのは、これまでどおり担当者の操作です。
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 読み取った表を、取込ファイルの形に整えて書き出す | 作れる(取込の仕様が分かれば、小さなツールとして1ヶ月前後が目安) |
| 得意先・品番を対応表で置き換え、足りない行に印を付ける | 作れる |
| 手書きの注文書や、状態の悪いFAXの読み取り | 読み間違いが起こる。人が確かめる前提で作る |
| 基幹システムへ直接登録する・基幹の中を書き換える | 作らない(読むだけ、または取込ファイルの書き出しまで) |
| 「至急」「来週末」のような曖昧な納期を、自動で日付にする | 確実にはできない。印を付けて、人に聞く形にする |
進め方と費用の目安
最初に、実際の注文書を数枚と、基幹の取込ファイル(取り込めた実物)の例を、メールで送っていただきます。LAIが見本のデータで動く画面を作り、リンクをお送りします。ここまでは無料で、触ってから進めるかを決められます。
進める場合の開発プランは月10万円(税抜)で、作っている間だけです。1ヶ月ごとの更新で、小さなツールなら1ヶ月前後が目安です。作り終えたら、このツールの保守(1本月1万円)だけになります。初期費用は0円で、サーバーとAIの利用料は実費です。止めるときは、前月20日までにメールでお知らせください。
まずは、作りたいイメージをメールで。
文章でも、手書きのメモでも、今使っているExcelの写真でも構いません。動く画面のプレビューを、契約前に無料でお届けします。
よくあるご質問
- カミデジで読み取れば、それで足りませんか?
- 読み取って決まったExcelに転記するところまでなら、カミデジで足ります。その後に、基幹の取込ファイルの形に整える、対応表で置き換える、確認の画面を持つ、といった部分が要る場合に、ツクデジで小さな画面を作ります。まずカミデジを試して、足りないところを伝えていただく進め方でも構いません。
- 基幹システムを入れ替える必要はありますか?
- ありません。基幹はそのままにして、手前の整える作業だけを画面にします。基幹には、これまでどおり取込ファイルを取り込んでいただきます。
- 取込ファイルの仕様書がありません。
- 基幹に取り込めた実際のファイルを1つ送っていただければ、列の並びや形を確かめて作れます。基幹の取込機能の画面のスクリーンショットも手がかりになります。
- FAXの画像を、AIに送って大丈夫ですか?
- 送ったデータが学習に使われない契約のAIを使います。どの書類をどこへ送るかは、作る前にお伝えします。
- 客先が増えるたびに、作り直しになりますか?
- 得意先と品番の対応表に足すだけで済むようにします。注文書の様式が大きく違う客先が増えた場合は、読み取りの設定を足すことになり、その分の作業が出ることがあります。
